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「捕虜収容所の死」


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捕虜収容所の死/マイケル・ギルバート
石田善彦 訳 創元推理文庫

タイトルだけ見ると、「うわ。また重そうなノンフィクションもの?」
とかいう印象を持ってしまうのですが、英国ミステリ付き
大脱走ものと言った方がいいかな?
発表は1952年。おお、ジェフリー・アーチャーより古いんだ。

舞台は第二次大戦下のイタリア。ある捕虜収容所で
英国軍将校たちにより密かに進められていた脱走計画の
さなか、当のトンネル内で、収容所での嫌われ者だった
1人の捕虜の死体が発見される。
脱走計画を破綻させかねないその不可解な死の真相を探るため、
ゴイルズ大尉が探偵に任命されるのだが…

前半は、脱走計画を進めつつ収容所生活を送る兵士たちの姿を、
ラグビー狂いやオタクな演劇グループなどといったユーモア溢れる
エピソードを交えながらいきいきと描き、後半は、陰謀や暗躍する
スパイの影をちらつかせながら、タイムリミットまで緊張感を高めていきます。
あっけないほど静かな謎解きが少々物足りない気もしましたが、
最後まで一気に読ませる力があります。
この人の本格推理小説も読んでみたいな。
あと、ファシストやカラビニエーレ(軍警察)はともかく、大戦中でも
イタリア人って好かれてたんだなあ、というのがちょっと
新鮮な驚きでした。

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